2019,05,31, Friday
「成功体験」ある会議でこんなワードが出てきました。かつて成功した体験を元に、それを繰り返して成功させようとする動機のことです。その会議では、盛り上がりに欠けている活動について、大先輩と呼ばれるような高齢の方々が、今の若い世代は何をやっているのだ!と叱責してくるという悩みが吐露されました。今の若い世代は盛り上げる努力が足りないということのようでした。
確かに批判は甘んじて受けねばならないでしょうし、言い逃れはできません。既存のものを守ったり継承したりするだけでは、すたれてしまうものは確かにあるのです。例えば、日本の伝統芸能である歌舞伎。しっかり受け継いでいかねばならない重要な日本文化の一つですが、次世代にソッポを向かれれば、消滅しかねません。ですから、日本の伝統芸能であるにも関わらず、古典ばかりでなく近代的なテーマを取り込んだ演目なども行われるようになっています。最近では人気マンガのワンピースも歌舞伎になっているとか。歌舞伎でさえそういうチャレンジをしているのですから、文化活動だろうと経済活動だろうと、既存の仕方ばかりではなく、新しいことにもチャレンジするなど、盛り上げたければ様々な努力を惜しんではいられないということです。
しかし、大先輩方の成功体験だけを拠り所とすると、うまくいかないものです。具体的には、「かつて自分はこういう方法で上手くいった」という手法で物事を進めようとしても、必ずしも同じような成功に導かれるとは限らないのです。理由は様々でしょうが、大雑把に言えば状況や背景は皆同じではないからです。もう少し乱暴に言うと、「時代が違う」のです。
では、成功体験は無駄なのでしょうか?
そうではありません。成功体験は成功の具体例ですから、繰り返して成功することはたくさんあるでしょう。それ以上に、成功体験は私たちに自信を持たせてくれるという点において、大いに役立っています。問題は、成功の一例としての一つの体験に固執した場合です。
例)畑にトマトの苗を植えたら沢山収穫できました。これ成功体験。でも、翌年同じように同じところにトマトを植えたのに、みんな病気になったりして不作でした。運が悪かったのかな?だからさらに翌年同じようにしてみたけど、また失敗。成功したときと同じようにしたのに、なぜ?
これは、トマトを含むナス科の植物は同じ場所(同じ土)では連続して作れない性質があるからなのです。もし、最初に失敗した時に、なぜ?という疑問と共に原因究明を探していれば、2年連続の失敗はなかったでしょう。でも、一度の成功体験に固執して同じことしか続けなかったとしたら、二度と成功できない可能性だってあるのです。
ということは、成功体験と同じように、失敗体験も大切だということがわかります。成功するばかりでなく、失敗して悔しいとか痛いとか悲しいとか、そういうことも私たちを成長させてくれる大切な力になっているのです。
子どもたちにはたくさんの体験をさせてあげたいと思っているのは、成功体験はもちろん、失敗からも沢山学び、それらが生きる力になると信じるからです。
園長:新井 純
『園長ブログ カピバラのひげ』 | 03:26 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,05,31, Friday
先日、京阪特急に乗った時のことです。朝9時頃だったので、まだ通勤通学の乗客もいて混んでいました。次の駅でそれなりの下車があり、目の前の二人席が空いたので、運良く通路側に座ることが出来ました。その直後、乗車して来たおばあさんが私の真横に立つではありませんか。なので、間伐入れずに立ち上がり席を譲りました。上品に会釈して着席したおばあさん、慣れてる感じ。ん、もしかして、狙われた?と心の中で苦笑い。
念の為、ぐるりと車内を見渡します。座席が横並びになっている車両と違い車両の中間は進行方向を向く座席だったのと、多少混んでいたので、席が少しでも離れていたら譲りにくい状況だったな、と思いました。同時に、なぜこのおばあさんは優先席の方へいかず、中央に入って来たんだろう?などと考え始めました。
電車やバスで席を譲るか否かという議論が度々なされます。内容としては、元気な人は当然席を譲るべきだという考え方に対し、「元気そうでも疲れていることもある」「体調が優れないこともある」「見えないハンディキャップを負っている」「忙しくて寝る暇もないから電車の中で寝たい」などなど、見かけで判断されて席を譲るのが当然だという見方は違うのではないか?というものです。加えて、「席を譲ったら、バカにするなと叱られた」というケースもあるようです。せっかく席を譲ったのにそれはないですよね。
でも、そもそもなぜ席を譲ることが勧められるようになったのかを考えてみなければなりません。それは、立っているのがしんどそうな人への思いやりだったのではなかったでしょうか。それが優先席設置のきっかけでしょう。
優先席はやがて高齢者のみならず、障がい者や妊婦も対象であるという広報がなされていきました。良い広がりだったと思います。なぜなら、皆思いやる気持ちが必要な人たちですから。
だとしたら、やはり優先席がいつでも「優先されるべき人たち」が気兼ねなく座れなければなりません。疲れてる?眠い?それは誰でも一緒。座りたければ他の人たちと一緒に椅子取り競争に臨みなさい。優先席はそうした競争に参加しにくい、配慮が必要な人たちに「優先」されているのです。じゃあ、せっかく席を譲ったのに、バカにするなと叱られたらどうする?→それはレアケースです。「そういうこともある」からと言って、優先席の権利を侵害していたとしたら、そのことを正当化できると思ってはなりません。
この考え方に、異論がある方もおられましょう。それは承知の上です。でも、「自分が配慮して欲しい」と思った時にこそ気づかされる事柄はたくさんあるものです。例えば、荷物いっぱい持ってベビーカー押して電車に乗ったら、ベビーカーは邪魔だから畳むのがマナーだ、なんて言われたら切ないでしょ? 大事なのは、自分の主張が自己正当化に終始してないか?そこに隣人への配慮、思いやりはあるか?という振り返りです。優先席が優先じゃなくなっているから、高齢者は譲ってくれそうな人のそばに立つ、なんてことがある社会だとしたら、それは恥ずべきことです。
子どもたちは大人の行動を見ていて真似をします。だから、真似されるに値する大人でありたいと改めて思ったのでした。
園長:新井 純
『園長ブログ カピバラのひげ』 | 03:24 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,05,31, Friday
新入園児とご家族の皆さん、入園おめでとうございます。在園児とご家族の皆さん、進級おめでとうございます。ここから始まる1年が、子どもたちにとって、またご家族の皆様にとって豊かな実りあるものとなりますようお祈りします。
大きくなったら何になりたいか?大人が子どもたちによくする質問です。まだまだファンタジーの世界で生きている3〜4歳児なら「アンパンマン!」「プリキュア!」などという答えが返ってくるのも珍しくありませんし、可愛いねぇ〜などと笑っていられます。それが年長になっても同じようなことを言っていると「おいおい、そろそろ現実的なことを考えてはどうだい?」という気になるでしょう。でも、そんなのは放っておけば良いのです。いつまでもそんなことを言い続けるわけではありませんから。
どこの調査かわかりませんが、中学生のなりたい職業アンケートで、ユーチューバーなどの動画投稿者が上位に食い込んでいるのだとか。初めて聞いた時は驚きましたが、よくよく考えれば現代の価値観がよく表れているようにも思えました。すなわち、良い面を捉えれば、自由だし、独創性が生かせるし、創造的で人を楽しませることもできます。
一方、親が子どもになって欲しくない職業のぶっちぎり1位がユーチューバーだとも。「楽して儲けられると思うな」「いつまでも続かない」「安定していない」「再生回数ばかり気になり始め、物事の良し悪しの分別がつかなくなりかねない」「他者のためのなる仕事をして欲しい」などなどがその理由。なるほど。確かにそうだなと思う一方、でもそれは、例えば視聴率を上げたいために過度な演出やヤラセをする番組制作会社などにも向けられる意見でもありますし、そもそも様々なビジネスが生まれては消え、あるいは栄えては衰退するということを繰り返していることを思えば、動画投稿を職業としたいという思いを無下に否定するのもおかしな話ではあります。もっとも、だからといって、「ユーチューバーになりたい?いいじゃないか!」などと諸手を挙げて賛成しようという気にもなりませんが(苦笑)。
このモヤモヤは何なのだろう?と思い巡らせていたのですが、見通しの立たない不確かなものへの不安なのかな、と思いあたりました。大人だろうが子どもだろうが、次にどうなるかがわからなければ不安になるものです。仮に、端から見て見通しが甘すぎると思っても、本人に「きっとこうなる」「こうしてみせる!」みたいな希望が溢れていれば、不安よりは期待が方が大きくなるでしょう。ユーチューバーになりたいとか、芸人になりたいという若者が増えているのは、そうした希望の方が不安を上回っているのだろうと想像します。でも、大人はより堅実な道を勧めるものです。成功はして欲しいけど、失敗のリスクは極力下げたいと思うからです。
子どもたちにとって何が良いのか、どうしてあげるのが良いのかは、必ずしもハッキリとした答えがあるわけではありません。その中で、今できること、すべきことは、様々な可能性を秘めている子どもたちに、様々な力を蓄えるチャンスを提供することなのでしょう。それをしてあげられる園でありたいと思います。
園長:新井 純
『園長ブログ カピバラのひげ』 | 03:20 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,05,30, Thursday
どんどん園生活にも慣れてきたすみれっこたち。
5月には1名の新しいお友だちも加わり、7名で遊びの幅をすこーしずつ広げながら楽しんでいます。
今回はそんなすみれっこたちの一日をご紹介します♪
「おあつまり」の巻
みんなが登園したらおあつまりをします。
歌を歌ったり、名前を呼んだり・・・・
顔写真を近づけると、手をばんざいさせたり、ニコニコ笑う姿もでてきました♪
おあつまり後には、月齢の高いお友だちはおやつも食べます!!
「あそび」の巻
5月はいいお天気だったのでお外にたくさん出て遊びました。
お庭で砂を触ってみたり、スコップやカップをふりふり、ハイハイで探索したり、滑り台にも興味津々・・・・
どんどん活発になってきましたよ♪
みんなで乳母車に乗ってお出掛け♪
気持ちよくってウトウトする姿もとっても可愛いすみれっこです。
桃山御陵の参道までお散歩に出かけました。
探索したり石を掴んでパラパラ~
お外って楽しいな~♪
「お給食」の巻
いっぱい遊んだ後はちょっぴり午前寝してからお給食♪
ミルクを飲んだり、給食を食べてお腹いっぱい!!
「お昼寝」の巻
お腹がふくれたら次はお昼寝。
少しずつ安心して眠ってくれるようになりました。
可愛い寝顔を見るととっても癒されます♪
こうして日々過ごしているすみれっこたち。
6月には小麦粉ねんどにどろんこあそび、ちぎり紙・・・etc
新しい遊びにもたくさん挑戦して、子どもたちの「楽しい」が広がっていくといいなと思っています。
スタッフブログ::すみれチーム | 04:34 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,05,30, Thursday
6月の献立表です。
6月献立表
給食便り | 01:07 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,05,13, Monday
この度、園長ブログ『カピバラのひげ』を開設する運びとなりました。
投稿まで今しばらくお待ちください。
『園長ブログ カピバラのひげ』 | 04:33 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,04,26, Friday
5月の献立表です
5月献立表
給食便り | 04:57 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,04,26, Friday
「もうちょっとで初めての大文字山登りや無〜」と心待ちにしていたある日、わんぱくだんの、ひろし・けん・くみ、から手紙が届きました。
「みつけてねっ!やって!」「大文字の時、探してみよう!」と、心は踊る一方です。
当日は良いお天気で、桜吹雪が美しい中での山登りとなりました。
スズメやリンゴのマークなど、「見つけてね!」をみんなで一つずつ発見しながら歩きました。
山登り中、なんと野生のシカに遭遇した子もいました。
長い階段を自分たちの足で一段ずつしっかり登って行き、大の火どこでお弁当を食べました。
帰り道はさすがに「疲れた〜「足痛い〜」の声も上がりましたが、疎水でカニを見つけて少し元気をもらったりしながら、大羊さんの初めての大文字山登りを無事終えました。(川辺)
スタッフブログ::のあ・むぎチーム | 01:17 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,04,23, Tuesday
世光保育園にもぽかぽかと気持ちのいい春がやってきました。
今年度、世光保育園で一番小さなクラスであるすみれチームは、6名の子どもたちを迎えてのすみれっこ生活が始まりました。
お家の方と初めて「ばいばい」「いってらっしゃい」をした時は、寂しさと不安に押しつぶされて、「うわーん」と泣いていたすみれっこたちですが、ひとりひとりが思いを受け止めてもらううちに、笑顔を見せてくれる時間が増えてきました。
今では、「あぅあぅ!」「あばばばば」「たぁたぁたぁ」「ぶぶぶぶぶ」…と、おしゃべりに花が咲いていますよ。
それぞれが、気になるおもちゃを見つけ、保育者とふれあい遊ぶ中で、安心してありのままですごせる場所となり、これからの保育園生活を満喫していってほしいと願います。
そして、すみれっこたちの一年間、神さまのお守りの中で充実した時を歩めますように。
いっぱいあそぼうね!!
スタッフブログ::すみれチーム | 06:40 PM | comments (x) | trackback (x)
2019,04,03, Wednesday
4月の献立表です。
4月献立表
給食便り | 11:41 AM | comments (x) | trackback (x)