観測史上最速で梅雨が終わったはずなのに、戻り梅雨って何やねん!と思わず突っ込みを入れたくなった園長です。正式な記録としては後から状況を分析して梅雨明けを決めるそうで、「あの時はまだ梅雨明けじゃなかった」ということもあるそうです。気象予報士はデータを分析して天気を予想するのが仕事であり、未来の天気を決めるわけではありません。あくまでも予報なのです。自然のことを人間の知恵で知り尽くすことなどできないことを考えれば、予報が外れたからと痛立つことも減ると思うのですがいかがでしょう。

 新型コロナの感染状況がすごいことになっています。ピークは8月上旬という説もありますが、ここに来て海外で「ケンタウルス」なる新株が登場したとの報道があります。きっともうしばらくすると日本でもデビューを果たし、大暴れし出すことでしょう。コロナ騒動の終焉が未だに見えない中、ニュース番組ではキャスターが医療関係者に「いつまで続きますか?」などと質問し、「いつまででしょうね。私も早く終わって欲しいと思っているのですが。」と答えるのを聞いて、笑ってしまいました。みんなこの先どうなるのかを知りたいと思うのですが、専門家でもわからないのです。ただ、みんなが疲弊しているだろうと想像すると、何とか見通しは立たないものかと、無駄な思案をするのです。

先日とある会議で出席者の一人が「原発再稼働や自衛隊の海外派兵に反対する意見もあるが、そんなことを言ってる場合ではない。北方四島からロシアが北海道に攻めてくるかもしれないし、天然ガスの輸入がなくなるかもしれないのだから。」

いかにも現実的で、率直な意見なのだと思いましたし、それが今の世論の多数派なのだと思いました。同時に、仮想敵国が北朝鮮や中国から、ロシアに変わっていることにも注目しました。プロパガンダが見事に成功しているということです。

確かにその可能性を否定することは出来ないし、万が一に備えておかねばならないと考えるのは、現在の世界情勢を考慮すれば、現実的な判断ということになるでしょう。
でも、だからこそ手を挙げて発言しておきます。「原発事故であなたの現在の生活や故郷がそっくり失われて補償も受けられないことになっても文句を言わない覚悟はできていますか?軍備増強や平和憲法の放棄に賛成し、日本が外国での戦争にも参加するようになったら、そのつけは子どもたちの命で払うことになるということを知りつつ、その覚悟がありますか?」

状況が変われば、それに対応して変化することは必要です。世の中の情勢に合わせて、自分も周囲も変わっていく方が良いものもあるでしょう。新型コロナの対応などまさにそうで、初めはわからなかったことがわかってきて、度重なる新株の登場で、感染防止策も変わってきました。何を一番大事にするか、その考え方も変わりました。何事につけ変化は必要なのです。

しかし、変わらず守り続けるべきものもあると信じます。それは一人ひとりの命の価値、尊厳です。自分の命や家族の命はもちろん、みんなの命と尊厳が守られねばなりません。そのために作られ、今日まで守られてきた憲法という防波堤を、簡単に崩したくはないのです。
園長:新井純


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