新年おめでとうございます。この1年も、皆さんの健康が守られ、心も身体も健やかに過ごせますようお祈りいたします。

 新型コロナ禍3年目に突入し、ついにオミクロン株による第6波の襲来がほぼ確実な状況ですが、当初から「パンデミック収束まで最低3年かかり、7回以上大波が来る」と言われていたので、専門家の予測はすごいなと感心しているところです。

この間にマスク着用はほぼ当然のようになり、むしろ若い世代ではマスクを外したがらなくなっている人たちも少なくないとか。感染予防というより、顔を隠せるからという理由だそうです。そう言えば、もうだいぶ前ですが、目元だけのメイクで様々な有名人に似せるという芸当で有名になった方がいました。職員に「なんて人だっけ?」と聞いたら「ざわちん!」と即答で返って来ました。あの方は、目元のメイクだけで勝負するため、口元はマスクで隠していましたね。

 得意な部分で勝負する、例えばざわちんさんのように、見栄えの良い部分を磨いて、さらに見栄えを良くするとか、パソコンの得意な人がプログラマーとして活躍するとか、駅伝チームの中でも上り坂に強い人がその能力を磨いて箱根駅伝の第5区(1日目最後の長い上り坂)を走るなど、自分の得意な部門や好きなことの能力を発揮できる場があれば、とても望ましいことです。

 なにせ、得意なことや好きなことの能力は伸ばしやすいです。だって「好き」なのですから。好きなことには、他のことより興味を持つものですから、続けたり努力することも苦にはなりません。私は「さかなクン」ほどではありませんが魚類が好きだったので、幼少の頃は毎日夕方6時から夕食が始まる7時まで、魚類図鑑を見るのが日課でした。当然、図鑑を丸ごと暗記するほどになります。「良く知ってるね」などと言われれば、得意顔になってますます熱が入るというものです。まさに「興味を持った時が教え時!」になるのです。

 では、不得手や苦手には目をつぶっていても良いか、という問題があります。目だけで勝負するから顔の下半分はマスクで隠す、これは一つのアイデアでした。ただそれは、様々な経験を経て来てから編み出された手段だったのだと思います。さまざまなことを経験したり、認識したり、自覚した上で、得意分野をより活かすための手法を見つけられたということではなかったかと。つまり、苦手だから嫌いだからという理由で、入り口の段階で切り捨ててしまっては、新しい可能性を潰してしまうかもしれないし、特に得意になるかもしれない芽を摘んでしまいかねません。見せたくないと思う部分をさっさと隠してしまっては、本当の良さを輝かせることができるのかどうか。だったら、苦手や嫌いも、ある程度はチャレンジを繰り返すことも大切だと思うのです。

 子どもに好きなこと、やりたいことをさせてあげることは、見ていて楽しいです。一方、苦手や嫌なことにも挑戦することを教えるのは、大人側にも努力が必要です。でも、苦手を克服したり、嫌なことが得意に変化するかもしれない可能性もあるのですから、好きことや、やりたいことをさせながらも、新しいことに挑戦する楽しさも教えてあげたいと思います。 

 園長:新井 純


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