10月に入ると言うのに、なんでこんなに暑いのでしょう。国連では、温暖化対策に消極的な先進国に対し、スウェーデン人少女が涙ながらに怒りのスピーチをしたことがニュースになりました。この高気温が一過性のものではなく地球温暖化の影響だとしたら、人類は地球上で最も繁栄していながら絶滅の危機に瀕していると言わねばなりません。たとえそうでなくても、自然との共存ということについて、私たちはもう少し謙虚にならなければいけないと思う今日この頃です。
うちの長男(社会人です)は最近カードゲームがお気に入りのようで、同好の士が集まるカフェなどに行っているという話を聞きました。一人では遊べないカードゲームやボードゲームでも、そこに行けば同じ趣味の誰かが遊び相手を待っているので、一人で出かけて行ってもゲームを楽しめるというわけです。休みが取りにくい忙しい日々、たまの休みにそのような場所を訪れ、同好の士とゲームを楽しみながら友だちもできるのですから、面白い趣味を見つけたものだと感心していました。
その彼が、月に1度くらい我が家に帰ってくるたびに新しいゲームを持ってくるようになりました。楽しいと思うことを共有したいようです。そこで、家族ゲーム大会が始まります。新しいゲームが多いので、ルールを覚えるところから始まりますが、おおむねルールは単純なものが多く、すぐに覚えられます。でも、面白いと感じるゲームは運よりは戦略的な要素が多いので、大人が夢中になるのもよく理解できます。実際に遊んでみて、面白かったものについては、「今度またあれ持って来て」と、こちらからリクエストするようにさえなりました。
そんな時間を過ごしながら、自分が子どもだった時のこと、あるいは自分の子どもたちが小さかった時のことを思い出していました。ババ抜きで盛り上がったこと、自分で作ったすごろくで一緒に遊んでもらったこと、ミニカー遊びに付き合っているうちに親の方が夢中になってその世界にはまり込んでいたりしたこと等々。園の砂場で年長児たちと遊んでいて、自分もすっかり年長児の友だちの一人になっていることにハッと気づいて苦笑いしたこともありました。
かと言って、子どもの遊びに付き合うのは面白いと感じるばかりではありません。忙しい時を含め心に余裕のない時は、面倒だと思ったり、遊んで欲しいという要求をうっとうしいと思うこともあるのです。私にも自分の時間が必要なの!
誤解を恐れずに言うなら、子どもと遊ぶためにはある程度の努力や我慢も必要なのかもしれません。しかも、「忙しいのに付き合ってあげてるんだよ!」というようなオーラを隠す努力を含むのです。なぜなら、子どもたちはそういう大人の態度を敏感に感じ取って、せっかく一緒に遊んいるのに満たされないからなのです。
だから、子どものために時間を使うとき、それは本当に子どものための時間にすることをお勧めします。そうすれば、子どもは安心してその時間を過ごし、そして一緒に楽しんでいる親の笑顔を確認して満足できるからです。そして、大人の時間もちゃんと別に取ってください。大人のストレスは、子どもにうつりますからね。
園長:新井 純